以前から言われていたことですが、BRICS諸国は統合新通貨を導入しようとしている。
BRICSバスケット方式の準備通貨開発の作業を開始したとプーチン氏が発表したのは去年の6月。
そして先日インドのニューデリーで開催されたサンクトペテルブルク国際経済フォーラムの席でロシアのアレクサンドル・ババコフ下院副議長がBRICSが独自の通貨を作成するために取り組むべきだと主張している。
米欧はロシアの大手銀行をSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除したり、世界の貿易システムからロシアを何とか排除しようとして来た。
だがBRICSの主だった国々はこの動きに応じていないで、逆にドルを回避する方向性を模索してきた。
統合新通貨はまだ構想段階だが今後どのタイミングで導入されるかは何とも言えない。だがインドと中国がどのような判断をするかによっては動きは加速するだろう。
また産油国の動向もある。アメリカのバイデン大統領の失政によって産油国のアメリカ離れが起きている。イランがBRICSへの参加を表明しているし、エジプトやインドネシアもBRICSに同調する動きを見せている。
これに加えてネクストイレブンと呼ばれる新興国の存在もある。これらの国は今までドルに振り回されてきた経験から、決してこれからもアメリカやヨーロッパ諸国に足並みを揃える事は考えられない。
そして世界の国々の外貨準備高に占めるドルの割合は下落し続けている。
これらからロシアあるいは中国が主導する統合通貨の誕生はドルの崩壊を意味するかも知れない。
そしてドルの崩壊はアメリカの崩壊を意味する。そしてアメリカが崩壊すると言うコトは米国債の保有率の高い日本にとってもヤバい話です。
世界は確実に変わってきている。これはすぐに起きる事ではないかも知れないが、今から覚悟しておいた方が良いと思われます。